学校長挨拶

 

 


 本校は、中学校や特別支援学校中学部を卒業した知的障害のある生徒の教育を担うため、平成6年4月1日、県内初の産業科を設置する学校として開校しました。寄宿舎を併置し、学校生活と寄宿舎生活の両面から教育活動の充実を図っており、今年度で31年目を迎え、本年12月には創立30周年記念式典を執り行う予定です。
 校章は、四季の豊かさ溢れる青森の自然を象徴する橅の葉を背景とし、校訓である「努力」「礼儀」「協和」の基本精神とともに、「学校」「家庭」「社会」の連携の大切さをそれぞれ三つの輪で示しています。そして、将来の社会的、職業的自立を目指して、たくましく育つ高校生の姿を、力強くどっしりとした「高」の文字で表しています。 授業では、“主体的・対話的で深い学び”をとおして、将来の生活にも生かせるICTの基本的な操作を含む情報活用能力を身に付けることを大切にするとともに、ICTを活用した楽しく分かる体験的活動を数多く取り入れています。また、流通・サービス等のほか、農業、工業、家政、クリーニング、窯業などの専門教科をはじめ、作業を中心とした学習や産業現場等における実習を行い、将来の職業生活に必要な知識・技能の習得を図り、仕事に向き合う態度を育成しています。また、専門教科製品のブランド化を進め、“学びのかたち”である確かな製品を「2KOYO PRODUCTS」と称し、使い手を意識した製品づくりに取り組んでいるところです。
 スポーツ・文化活動では、バスケットボール部、バレーボール部、サッカー部、陸上競技部、卓球部、レクリエーションスポーツ部、芸術部、ボードゲーム部の部活動を行っており、学校と寄宿舎が連携し計画的・継続的に部活動を進めることで成果をあげ、青森県特別支援学校総合スポーツ大会、各種全国・県大会等で入賞を果たしています。また、県内の特別支援学校高等部生徒を対象とする青森県特別支援学校技能検定・発表会やアビリンピック、漢字検定、クリーニング師免許取得など、生徒が目標に向かって主体的にチャレンジできるよう、様々な学習の機会を設けています。
 さらには、青森県立青森工業高等学校や松風塾高等学校との同世代の高校生との交流及び共同学習も積極的に進め、相互に人格と個性を尊重し合える共生社会の実現に向けて、社会性や豊かな人間性を育んでいます。
 卒業生の活動としては、同窓会を設けており、県内外の企業等に就労し、自分の夢の実現に向けて力を発揮している卒業生がたくさん参加し、レクリエーションや近況報告を行い、交流を深めています。同窓会の活動も含め、卒業後も一貫した支援ができるよう、青森県教育委員会、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、障害者就労支援連絡会などの関係機関の皆様方のご支援とご協力をいただき、在籍中から卒業後を見据え、計画的・継続的に支援できる体制づくりを進めています。
 今後とも、本校の歴史と伝統を引き継ぎ、生徒の夢と志の実現に向けた教育活動を地域の皆様と共に推進してまいりますので、ご理解とご支援をお願いいたします。